2013-07-10

 龍の殺し方は二通りある。一つは毒。龍は喉元に逆鱗を持つが、ちょうどその内側に龍結喉という特殊な器官がある。この器官は龍の治癒能力に関わる重要な機能を備えており、叢月草という植物の毒素に弱い(ただし一部の毒龍には抗体がある)。叢月草は附子(ドリカブト)と似た植生を持ち、西晋時代の吐谷渾と呼ばれる部族の古書に草姿が描かれており、現在のチベット第6区(旧青海省海西モンゴル族チベット族自治州)に分布していたと推測されているが、七世紀以降は生息が確認されていない。現在では毒素を化学合成することが可能になっている(抗体から逆合成した研究)。

 もう一つの殺し方は眼球への鋭突である。ただし直径20cm長さ1m以上の棒状のもので突かなければ致命傷には至らない。蟒蛇と同じく龍も眼球に治癒機能を持たず(自然治癒能力は有する)、刺されてから半日ほど苦しんだ後に絶命する。また、龍結喉そのものは切創に対して自然治癒を含めた治癒能力を持たないため、弱点として挙げることはできるが、逆鱗に守られているため攻撃はほぼ不可能である。

 龍は新生代更新世のマチカネワニに起源を持つと唱える学者もいるが、実際は中世代三畳紀前期に分化し地理的に隔離された地域で独自進化を遂げた種だと解釈するのが自然である(三畳紀以降の種に起源を求めるのが不自然であるとする説が有力)。有史以来人間と接触をほとんど持たず記録もほとんど存在しないが、紀元前三世紀~五世紀の中国区の文献にはその存在がわずかに記述されている。現在では生息が全く確認できないが、二十二世紀後半に中国第43区(旧甘粛省隴南市)で発見された新生代第三紀の化石による復元型が諸文献に残された龍の姿と酷似していたため、研究者の間では過去の実在に確信が持たれた。化石発見後2年ほど龍を絶滅種として登録する是非について論争が続いたが、結局登録には至らなかったようである(そもそも現在ではレッドリストにおける絶滅種の数があまりにも多く登録が追いつかないため、実効的な意味を成していない)。

 

 それでこのあと二十五世紀に龍が再発見される話を書こうとした。こうやっていろいろでっち上げるために調べ物をするのは楽しい。

 大学は2限を寝ぶっちしてしまい午後から行った。今思うと水曜の午後はぱっとしない講義が多かった。来期はどうしようか。夜はバイトには行かず、夕食は回転寿司で軽く食べた(半自動のシステムは良くも悪くも落ち着かないと思った)。それくらいか。

 

では。

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